slowhandyasuの日記

バンド・デザイン・犬と猫達のブログ

生きることって、なんだ?

◆2016年1月、いつまでも胃が痛いと思っていたら『膵臓ガン』だった。
セカンドオピニオンでは「1年は頑張りましょう」と言われ、強い抗がん剤治療を勧められ、約1年半に渡り辛い治療に耐えた。

体毛が全て抜けて、足の爪も変形して剥がれてしまい、体重も39kgまで減少。
放射線治療も温熱療法(ハイパーサーミア)もそれぞれ半年間通った。

2018年には腹水が溜まり出し、抜いても抜いてもまた溜まる。
食欲は落ち、腹周りは76cmから85cmまでになり、多い時は6リットルも腹水を抜いた。
1年間に3回の吐血と下血。
輸血で持ち直すも、ほぼ絶望の淵にいた。

しかし昨年10月から始めた『漢方薬』が絶大な効果を発揮して、腹水がみるみる減って食欲も出て来た。

だけど漢方薬はとても高い……
当初は月に10万円払っていたが、とても続けられないので3ヶ月で保険の効く漢方薬に変えたが、あまり効果はなく。

しかし体調はそれ以後それなりに好調で、たまに丸1日中寝込むこともあるけれど普段の生活は維持。

ただ、義父が2018年に亡くなり義母もグループホームに入居したため、住んでいる家の借地代がのしかかって来て、経済的に二進も三進も行かない。

毎月の受診と薬代などの治療費だけでもなんとかしないといけなくなって来た。

ガンの告知後は、ただ生きていくだけの毎日で何のために生きなければいけないのか良く分からなくなって来た。
当然、将来の目標なども無く、たまにボランティアで歌ったり、落語を習っては披露したりするくらい。

◆仁さんが我が家に来て7年半。
ここ数ヶ月は足腰が立たなくなり、散歩も行けなかったけど、生きる事への執念なのか本能なのか……
息絶える寸前はいつにも増して食べた仁さん。

僕が10月から障がい者の仲間たちのグループホームに勤め出し、将来に向かって生きるのを確認してから逝ったような気がしてならない。

知的障がい者や、身体が思いのままにならないけど、懸命に今を生きている仲間たちを見ていてとても考えさせられる毎日。
ここで働く方々も温かい人ばかりで、亡き義父が繋いでくれた縁に感謝しながら、毎日を過ごすのはとても嬉しい。

充分とは言えないまでも収入もあり、今日も『世話人』として頑張って働いています。